脳アレルギー
 

脳アレルギー

このサイトでは、今現れている「うつ病のような症状」について、さまざまな角度から考えています。これから説明をする 脳アレルギーという事柄も、精神疾患としてのうつ病ではなく、実はアレルギーがうつ病のような、気分や情緒の異常を引き起こしている可能性があるという話です。
 

現在の精神症状が、実はアレルギーに起因するものであったという頻度は低い確立ではありますが、一般的なうつ病治療で長い期間改善しない場合などは、一度専門の検査を受けてみるのも良いかもしれません。一般的なうつ病治療という概念からは外れますが、あえて簡単に記載しましたので参考にして下さい。

脳アレルギーの概要

 
 

 食べ物とアレルギー

 
食べ物は口で噛み砕き、胃に入ってさらに細かくなります。その後、腸に移され、もっと細かくなり、もともとの性質とは違う形になった後に、網目の細かい腸粘膜から吸収されていきます。
 
しかし腸粘膜が荒れて網目が大きくなっていると、大きいまま(もともとの性質のまま)吸収されてしまい、これが抗原となり食物アレルギーを引き起こすのです。
 
腸粘膜が荒れる理由としては、腸の栄養不足、ストレス等で免疫力が落ちたことなどによるカンジタ感染、抗生物質や解熱剤等の薬の使用による腸内細菌のバランスの乱れ等が原因と言われています。
 
 

 アレルギーの種類

 
アレルギーには、すぐに症状が出る即時型アレルギー(IgE)、数時間から数日後に症状が出る遅発型アレルギー(IgG、IgA)があります。
 
特に遅発型アレルギーは、症状の発生までに半日から1日以上の誤差があるため、何が抗原か特定できず、毎日アレルギーを引き起こす物質に接触したり、食べたりしてしまう恐れがあります。じわじわと炎症を起こし、倦怠感などのうつ病にも似た症状を起すことが多いタイプです。今起きている精神的な不調の原因が、実は毎日食べている食べ物が原因であった可能性もあります。
 
一般のアレルギー検査は、即時型アレルギーしか調べることができませんが、もともとアレルギー体質である場合など、気になる場合は、遅発型アレルギーについても調べられる検査を受ける事が大切です。
 
 

 アレルギーの種類による症状の違い

 

即時型

胃腸障害、花粉症、アトピー、喘息、かゆみ、腫れ等

遅発型

倦怠感、気分の低下、注意力低下、イライラ、頭痛等

うつ病に良く似た症状を起す、IgG、IgAアレルギー

 
 

 脳への影響

 
アレルギーと聞くと、皮膚のかゆみやくしゃみなどを連想しますが、実は脳にも影響を及ぼすと言われています。
 
例えば、特定の食べ物を食べた後に、暴言を吐いたり、落ち着かなくなったり、抑うつ傾向が出たりする場合があります。すぐに症状が出れば、食べ物が原因では?と疑うこともできますが、遅発型アレルギーは、時間差があるため、通常、食べ物が原因とはなかなか考えにくいものです。
 
体がだるかったり、気分が落ち着かなかったり、やる気が出なかったりといった症状が出て、精神科を受診すれば、一般的にはうつ病等を疑い治療が開始されることが多いですが、原因がアレルギーであった場合には、いくら抗うつ薬を服用して、十分に休養しても、アレルギーとなる食べ物を摂取している限りは、治りません。
 
なんとなく元気が出ないなどの不調感の原因が、実は本人が気づかない内に日常的に食べている食べ物などが原因であることがわかり、その摂取をやめたら不調感が消えたというケースは実際に報告されています。
 
 

 アレルギーの防止

 
当たり前ですが、アレルギーとなっている物質に接触したり、摂取したりしないことです。それには、自分にどんなアレルギーがあるか正確に知ることがまず一番大切になります。アレルギーを専門にしているクリニック等で、アレルギー検査を受けたり、最近ではアレルギー検査キットも手軽に入手できるようになったため、自分で調べてみるのも良いと思います。
 
また、腸内環境が整うとアレルギーにとっても良いと言われているため、ヨーグルトなどで善玉菌を増やしたり、オメガ3脂肪酸を多く含む食品等で、傷ついた腸粘膜を補修することが大切です。オメガ3脂肪酸は炎症によりダメージを受けた組織を修復する作用があります。
 
その他、同じものを多量に毎日取らないほうが良いとも言われています。腸内に常に過剰に特定の物質があることは、アレルギーを誘発すると言われています。体に良いものでも、ほどほどが良いようです。

うつ病という観点からでなくとも、自分にどんなアレルギーがあるか知っておくことは、とても大切です。ある時期は大丈夫であったものも、のちにアレルギーを誘発する物質になる場合があるため、アレルギー検査は定期的に受けると良いと言われています。